「名物社長」から学ぶ「世渡り力」/人生は勉強より「世渡り力」だ!

痛くない注射針を開発した岡野工業の社長・岡野雅行さんの著書。
「痛くない注射針」というものの存在は知ってましたが、失礼ながらこの岡野社長の存在は全然知りませんでした。。。

私は、自慢じゃないけど人付き合いはかなり苦手。なので、「世渡り力」ってかなりそそられるタイトルです。

終始べらんめぇ口調でオレ様風に書かれているので、最初は結構引きましたが、かなりスカッとします。俺の機械は誰にも触らせねぇ。てやんでぃ、こっちからお断りでぃ。みたいな、絵に描いたような町工場の頑固社長っぽいところがまた面白い。


で、岡野社長の言う「世渡り力」は「うすっぺらい世渡り上手」とはまた違う、「人と情報のマネジメント力」のことだそうです。世界一の職人といえど、下町の金型屋の二代目で、失敗して痛い目にもあったし人にも泣かされてきた。若い頃から揉まれて養われた「世渡り力」を、大企業とのすったもんだを交えながら、企業や人とのつきあい方、交渉力、情報収集力、演出力、イヤなやつ&ナメてかかるやつの対処法などのノウハウを教えてくれます。

「社長だからこそ」という部分も多いので、明日すぐに役立つものではないかもしれないけど、この先いろんな場面で思い出して読み返したくなる本でした。


印象に残ったこと。抜粋(いいんだっけ?)

チャンスは人が持ってくる
いい加減なつきあい方をしてれば、大きなチャンスを抱えた人だって、素通りしちまう。
└肝に銘じます。
一流を見せてくれるリーダーとつきあえ
お金がないもん同士で群れてたってダメなんだよ。大事なのは一流を見せてくれるリーダー格が一人いることなんだ。
└ほんと、広い世界を見る、感じるって大事。求む!一流のリーダー…
落語は世渡り力の教科書だ。
落語を聴き込んで、そこに込められている発想や知恵を身につけてみなよ。商売観や仕事観が間違いなく変わるね。
└やっぱり?気になっていたので聴いてみよう。
必ずできると信じろよ
必ずできるって信じることがモノづくりでは一番大切なんだよ。それさえ揺るがなきゃ途中の失敗なんか何でもねぇんだ。
└感性のデータに基づく勘「揺るぎなく」
失敗するたびに新しい発想を生むヒント
・俺はおんなじ金型をつくれない。(略)注文先から追加注文があったら俺はいうんだ。「おんなじものはできねぇよ。もっといいもんならできるけど」
└テヘッって最後につけたいね。
真似やパクリでなく「誰もしていない仕事」をしよう
「誰もできない」「世界で初めて」なんて聞くとウズウズしてきてたまんないね。(略)全力投球しなきゃって気持ちになるんだ。
└わかる!ウズウズ感は分かるけどまだ実行が伴わないもので…ガンバロウ…。